こんにちは。
がん治療研究者の岸本です。
がんの糖質制限療法の話が出たついでに、カロリー制限のお話もしたいと思います。
皆さんは、カロリー制限はがんを含めた生活習慣病の発症を抑え、寿命を延ばすというお話を聞いたことがあるでしょうか?
それは、2009年にサイエンスという科学分野の世界的トップジャーナルに載った、サルを使った米国ウィスコンシン大学の報告にあり、当時はかなりなセンセーショナルな出来事でした。
サルはほぼヒトと同じ性質を持ち、サルで言えることはヒトでも成り立つとされています。
つまり、このことは、飽食な現代人への警告であると捉えられました。
しかしながら、その論文から3年後の2012年に、カロリー制限による寿命延長を真っ向から否定する論文が米国国立老化研究所から、ナイチャーという、こちらもサイエンスと双璧をなす科学分野のトップジャーナルに発表されました。
つまり、カロリー制限をしようがしまいが、サルの寿命には全く関係がなかったという報告です。
科学分野のトップジャーナルに載るような報告が、こうも相反する内容となったのはなぜでしょうか?
シンキングタイムです。
なお、どちらの論文も不正などなく、実験結果は両方とも正しく解釈されています。
ここで読者からの質問にお答えしていきます。
(Q.1)
岸本先生こんにちは。カロリー制限と健康の関係のお話ですね!最近は健康や美容の為のプチ断食なども流行ってますよね!
う〜ん……どの栄養素をカロリー制限するかで、結果が変わってくるから、ですかね…??
(A.1)
ちょっと惜しいです。
制限というから何かを減らすようなイメージになりますが、そう言う訳ではないようです。
それはまた次回詳しくまとめますね^ ^
漫画の続きのような終わり方になってしまいました(笑)
それでは。