再発を恐れるより、今日を生きる #27

再発を恐れるより、今日を生きる #27

何度も再発を経験すると、

どうしても考えてしまいます。

「また出てくるんじゃないか。」

検査の前。

少し体調が悪い時。

頭が重い時。

身体にいつもと違う感覚がある時。

以前なら気にも留めなかったことが、

病気を経験したあとは、

すべて不安につながることがあります。

でも最近、私は思うようになりました。

再発を恐れて毎日を過ごすより、今日をちゃんと生きたほうがいい。

未来のことは、誰にも分からない

がんになってから、

何度も先のことを考えました。

あと何年生きられるのか。

また再発するのか。

治療は効くのか。

移植はうまくいくのか。

この先、普通の生活に戻れるのか。

でも、

どれだけ考えても、

未来のことは誰にも分かりません。

医師にも分からない。

家族にも分からない。

そして、

自分にも分かりません。

だから最近は、

「まだ起きていないことを考え続けても仕方がない。」

と思うようになりました。

私は、何度も「次はどうする」と考えてきた

最初にがんになった時。

脳に腫瘍ができた時。

再発した時。

また再発した時。

そのたびに、

もちろん落ち込みました。

怖かったこともあります。

でも最終的には、

いつも同じところに戻ってきました。

「じゃあ、次はどうする。」

治療する。

別の方法を考える。

先生に相談する。

自分でも調べる。

できることをやる。

それを繰り返してきました。

考えてみれば、

私はずっと、

「なぜ自分がこんな病気になったのか。」

ということより、

「今、自分に何ができるのか。」

を考えてきたのだと思います。

病気になる前は、先ばかり見ていた

以前の私は、

仕事でも何でも、

ずっと先を見ていました。

次の仕事。

次の事業。

次の目標。

次の数字。

もっと先へ。

もっと大きく。

もっと結果を出す。

そんなことばかり考えていた気がします。

もちろん、

それが悪かったとは思いません。

それがあったからこそ、

今の自分がある。

でも、

病気になって考え方が少し変わりました。

未来も大事。

でも、

今日も同じくらい大事です。

普通に過ごせる一日が、こんなにありがたい

朝起きる。

自分で歩く。

食事をする。

仕事をする。

人と話す。

家に帰る。

眠る。

以前なら、

何とも思わなかったことです。

でも、

病院のベッドの上で過ごし、

大量の抗がん剤を受け、

自家移植まで経験すると、

その一つ一つが違って見えます。

「今日も普通に過ごせた。」

それだけで、

ありがたいと思うようになりました。

普通というのは、

本当は普通ではないのかもしれません。

病気を忘れる時間も必要だと思う

ずっと病気のことばかり考えていると、

自分自身が病気そのものになってしまう気がします。

私はがん患者です。

でも、

それだけではありません。

仕事もします。

家族もいます。

友人もいます。

笑うこともあります。

食事もします。

出かけることもあります。

やりたいこともあります。

だから、

病気を忘れている時間も、自分にとっては大事です。

病気と向き合う。

でも、

病気だけを見て生きない。

これも、

長く病気と付き合ってきて感じることです。

「生きる」というのは、特別なことではなかった

以前は、

「生きる」という言葉を、

もっと大げさなものだと思っていました。

何か大きなことを成し遂げる。

夢をかなえる。

結果を残す。

そういうことが、

生きることだと思っていたのかもしれません。

でも今は違います。

朝起きて、今日一日を過ごす。

それも立派に、

生きることです。

家族と話す。

誰かと食事をする。

仕事を一つ終わらせる。

笑う。

疲れて眠る。

そういう普通の一日が積み重なって、

人生になっていく。

今はそう思います。

再発への不安は消えなくてもいい

「不安をなくさなければ。」

と思うと、

逆に苦しくなることがあります。

私は、

再発への不安は完全には消えないと思っています。

そして、

無理に消す必要もないと思います。

不安があれば、

検査を受ける。

体調を見る。

無理をしない。

先生に相談する。

それでいい。

不安を抱えたままでも、

人は普通に生活できます。

そして、

笑うこともできます。

だから、

不安があることと、不幸であることは別です。

私はそう思っています。

今日を生きる

明日のことは分かりません。

来年のことも分かりません。

再発するかどうかも分かりません。

でも、

今日のことなら分かります。

今日、

誰に会うか。

何をするか。

何を食べるか。

誰と話すか。

どう過ごすか。

それは、

自分で決められます。

だから私は、

再発を恐れて未来ばかり見るのではなく、今日を生きたい。

そう思っています。

生きられる今日を、大事にする

私は、

何度も病気になりました。

何度も再発しました。

手術もしました。

抗がん剤も受けました。

移植も経験しました。

それでも、

今こうして生きています。

だったら、

この一日を無駄にしたくない。

特別なことをしなくてもいい。

仕事をする。

家族と話す。

好きなものを食べる。

人に会う。

笑う。

そんな一日でいい。

生きられる今日を、生きる。

今の私にとっては、

それが一番大事です。