再発しなかった4年間 #17
2026.08.28

脳腫瘍がMRI上で確認できなくなってから、約4年間。
私の脳に、再び腫瘍が見つかることはありませんでした。
今振り返ると、この「4年間」という時間は、私にとって本当に大きなものでした。
病気になる前なら、4年という時間をこれほど意識することはなかったと思います。
でも、一度「死」を意識した人間にとって、
何も起きない1年、普通に生きられる1年というのは、とてもありがたいものです。
日常が戻ってきた
私は仕事を続けました。
お客様から相談を受ける。
新しい仕事にも挑戦する。
人と会い、食事をして、笑う。
そんな普通の日常が戻ってきました。
そして、2025年3月にはフルマラソンにも挑戦しました。
病気になる前なら、それが当たり前でした。
しかし、一度その当たり前を失いかけると、見える景色が変わります。
忙しい日もあります。
仕事で大変なこともあります。
それでも、
「こうして仕事ができている。」
それだけで、ありがたいと思えるようになりました。
トロン温浴は続けていた
この4年間、私はトロン温浴を続けていました。
もちろん、病院での定期的な検査も受けています。
MRIを撮るたびに緊張しました。
「今回も大丈夫だろうか。」
「また出てきていないだろうか。」
検査結果を聞くまでは、どうしても不安になります。
それでも結果は問題なし。
また次の検査。
そして、また問題なし。
そうやって時間が積み重なっていきました。
そして4年。
いつの間にか、私は病気のことだけを考えて生きる生活から離れていました。
「もう大丈夫かもしれない」
4年近く経つと、心のどこかでそんな気持ちも出てきます。
「もしかしたら、もう大丈夫なんじゃないか。」
もちろん、再発の可能性があることは分かっています。
だから検査も続けていました。
それでも4年間、脳に腫瘍が出てこなかった。
仕事もできている。
普通に生活もできている。
少しずつ、「がん患者」という意識よりも、普通に生きている自分のほうが大きくなっていきました。
しかし、4年後
ある日、突然ろれつが回らなくなり。至急病院に行きました。
そんな中、3か月前にMRIには全くなかった、が再び脳に腫瘍が見つかりました。
再発です。
さすがに、
「またか。」
と思いました。
悔しくなかったと言えば嘘になります。
4年間、大丈夫だった。
トロン温浴も続けてきた。
それでも、また出てきた。
ただ、不思議なことに、最初に脳腫瘍が見つかった時とは少し違いました。
もちろん怖さはあります。
でも、
「もう終わりだ。」
とは思いませんでした。
なぜなら私は、これまでにも何度も厳しい状況を経験し、そのたびに治療し、戻ってきたからです。
今回も、
「じゃあ、次はどうする。」
そう考えました。


