CASE ANALYSIS

研究者から見た症例解析

Case
トロンが抗腫瘍効果を持つ直接的な事例

症例1 N.K

診断名
前立腺癌(ステージⅣ)

経過
2000年8月(満52歳)に前立腺癌と診断され、経過観察を行っている。2014年12月11日の検査で前立腺癌マーカーであるPSAの急激な上昇が認められた。また、骨転移を起こしていることが判明した。トロン温浴(毎日・1日6-10回、各10分間)を2015年1月10日から行っている。2000年の診断から癌治療は特に受けていない。

生存期間
前立腺癌で骨転移を起こした場合の生存期間(中央値)は21ヵ月であり、4年以内に死亡する。本患者は骨転移後4年以上生存している。

症例1 臨床データ 【解説】骨転移のマーカーであるALPはトロン温浴開始後に減少が見られ正常値に収まり、骨転移が抑えられた。前立腺癌マーカーであるPSAも温浴開始後に低下した。しかし、入浴を一時的に中断するとPSAが上昇し(赤矢印)、トロン温浴を再開すると再び低下した。

症例2 S.O

診断名
悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)

経過
2013年9月19日(満54歳)に悪性リンパ腫と診断され、同年10月8日から抗がん剤療法(R+THP-COP, R+GDP, R+CHASE, R+DeVIC, R+L-THP-VP, MCEC療法)および自家造血幹細胞移植療法を行った。2014年12月にほぼ寛解し、経過観察を行っている。トロン温浴(毎日1日6-8回、各10分間)には2015年1月から入浴している。

生存期間
無増悪生存期間(=再発しない最長の期間)は4.8年であるが、2019年9月でその期間を再発することなく迎えた。

症例2 臨床データ 【解説】悪性リンパ腫マーカーsIL-2Rはトロン温浴の継続と共に徐々に減少している。また、悪性リンパ腫マーカーLDは基準範囲内に収まり続けている。

症例3 Y.Y

診断名
子宮体部漿液性腺癌(IVB期)

経過
2015年8月4日(満66歳)に子宮体部漿液性腺癌と診断された。手術を行い、経過観察中である。トロン温浴は、術後から行っている(毎日・1日6-8回、各10分間)。セカンドオピニオンを含め、抗がん剤の治療効果は期待できないとされたことから、術後から癌治療は特に受けていない。

生存期間
進行性(末期)の子宮体癌の無増悪生存期間(=再発しない最長の期間)は12か月である。しかし、2016年8月(確定診断後1年)に行った細胞診およびCT検査結果から再発、転移は認められなかった。さらに1年後(2017年9月)でも再発、転移は認められなかった。

症例3 臨床データ 【解説】CA125およびCA-19-9とも正常範囲に収まっている。

症例4 T.S

診断名
腎細胞癌(ステージIV)

経過
経過: 2015年3月6日(満65歳)に腎細胞癌原発の転移性副腎癌と診断され、同年3月19日よりスーテント治療(37.5 mg/body)を開始し、2週間連続投与をした。トロン入浴はスーテント治療の1週間前から実施している。

生存期間
転移のある腎細胞癌でありスーテント治療を受けた場合の生存期間(中央値)は11.0か月である。しかし、既に4年以上を経過し、生存をしている。トロン入浴により抗がん剤の副作用(骨髄抑制)が軽減され、回復のスピードも有意に早かった。

症例4 臨床データ 【解説】スーテントにより白血球と血小板は基準値より大きく下回り、副作用(骨髄抑制)が現れた。 しかしその程度は小さく、骨髄抑制からの回復期間も通常より有意に短かった。

症例5 Y.K

診断名
肝臓がん(IV期)

経過
2015年3月(59歳)に肝臓がんと診断される。3か月間トロン入浴を実施した(毎日・1日6-8回、各10分間)。その後、2015年6月以降、個人的事情によりトロン入浴を中断した。
トロン入浴によりがんが改善され、トロン入浴の中断により悪化した

症例5 臨床データ 【解説】肝がんマーカーであるAFPはトロン入浴の継続によって徐々に減少し、基準範囲内に収まった。 トロン入浴を中断すると再び上昇した。

症例6 M.M

診断名
すい臓がん

経過
2016年12月に抗がん剤治療を受けた後、2017年9月からトロン入浴を開始した(毎日・1日6-8回、各10分間)。その後、2018年12月以降、個人的事情によりトロン入浴の頻度が激減した。
トロン入浴により抗がん剤治療の効果が維持され、トロン入浴の頻度減少により悪化した

症例6 臨床データ 【解説】抗がん剤治療により膵がんマーカーであるDUPAN2は減少し正常値になった。しかし、再び異常値を示し始めたところでトロン入浴を実施したところ、基準範囲内に収まった。トロン入浴の頻度が減少するとDUPAN2値は上昇した。

症例7 M.I

診断名
甲状腺未分化癌(TNM分類:T4b N1b M0)

経過
2014年6月19日(満66歳)に甲状腺未分化癌と診断され、同年8月8日に甲状腺悪性腫瘍手術(全摘)を行った。同年9月16日よりタキソール治療(130 mg/body)を開始した。トロン温浴(毎日1日6-8回、各10分間)には2回目のタキソール治療直前から入浴した。抗がん剤の副作用の軽減効果が認められた

症例7 臨床データ 【解説】初回のタキソール治療後に白血球数の急激な減少が見られ基準値以下であったことから、2回目の投与は見送られた(赤矢印)。ところが、トロン温浴開始後(緑矢印)に白血球数は回復し、最終的に10週連続の投与が可能であった。また、タキソールでよく見られる抹消神経障害もほとんど見られなかった(NCI-CTC基準でGrade 1)。